2007年 12月 15日
真偽、虚実、有と無、永遠と一瞬・・・・
良い装置をそろえたら、よい音が出るのか・・・
高価な装置を集めたら、素晴らしい音を得られるのか・・・
なにを求めて、なにに満足するのか・・・

音楽を聴くという、楽しみとは・・・

生で演奏された音楽が真実であり、再生装置で再生した音楽は偽モノなのか・・・

音楽は、空気中に放出されて、消えていく。

紛れも無くそこに存在した、「実」でありながら、空気の中に消えていった音楽を
取り戻すことはできない、消えた瞬間にすでに「虚」に変わってしまったのか・・・・

放出された音たちは、そこに有るはずなのに、一瞬にして無に消え去り、記憶にのみ永遠に記される。

これは、演奏者が生で演奏したとしても、その演奏を録音したものを再生したとしても同じではないか・・・

常に、無から生まれ、無に帰っていく。





今回、久しぶりに、我が家に集まってきたオーディオ機器たちのプロフィールを思い出してみた・・・

音楽を奏でるてくれる我が家の機器たちは、不思議な「縁」の元に集まったような気にさせるモノたちが居座っている。
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MICRO SX-777 Air
本日、修復してクルクルと気持ちよく回り続けている、ターンテーブルだが、考えてみれば、
我が家に来てすでに14年ほど経過している。もともとは、オーディオ雑誌の巻末にあった「売ります買いま
す」のコーナーで見つけたのだ。往復はがきにて連絡を取って、お宅まで訪ねて、譲ってもらうことになった。

製品自体は1981年に発売されたもの。前のオーナーの手元に届き、音楽を奏で始めたのが何年からなの
かは、わからないが、それが1981年だったとしても、すでに我が家で音楽を奏でてきた時間の方が長くなっ
ている。

今回の修復で、定年親父の部屋さんにお世話になったことで、このプレーヤーはまたひとつご縁が増えたことにもなる。
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ANTHEM PRI 1
プリアンプは、気に入って使っていたオンライフリサーチのDV3000がどうも不調に陥り、
古いアンプであるから、当然いろいろと不具合が出てもしかたないとはいえ、音楽を楽しむにはいらいらしてし
まう、さて、どうしたものかと思案していたところに、Yahooオークションで見つけたのがこのANTHEM PRE 1。

たしか、当時は福岡にお住まいの方から譲っていただいたはず。

到着してしばらくして、音が出なくなった。

出品者に「こういう症状になったことはありませんか」と、問い合わせのメールを送ってみた。しかし、使用して
いた時には、症状は出てい無かったようだ。

輸入元に連絡してみたら修理してくれるというので、送付して修理をしてもらったら、どうやら電源部の真空管
が交換時期であったということで、5000円の修理費で復活した。助かった。

結果報告として、譲っていただいた方にも連絡しておいた。「くれぐれも、誤解なきようにお願いしたいのが、こ
れはクレームではなく、先の問い合わせは純粋に質問であり、今回のご連絡は質問した経緯もあり、事後の
報告であるということをご理解ください。オークションでの中古品の取引に関して、購入後に不具合が出るのは
考え得ることで、出品者にもそれは予想ができることではありませんし、こちらも承知の上での購入ですから」
と記しておいた。

しかし、先方からは、予想外の返事が帰ってきた。なんと、「お詫びに1万円を返金させてほしい」とある。それ
は、あまりにも筋がちがいすぎる。ましてかかった修理費用は5000円であり、1万円も返金してもらう理由は
微塵も存在していない。だが、先方はどうしても引き下がらず、「こんな丁寧なやりとりをしていただき、気持ち
よくお譲りできたことに対するお礼だから」と、有無を言わさず、1万円の現金書留が送られてきた・・・・
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LUXMAN MB300
パワーアンプは、LUXMAN MB300。

このアンプは、姿かたちに一目ぼれというほかないかも・・・

ただ、このアンプはLUXMANが限定で出したもので、それも私が初めてこのアンプを見た時点では、とうの昔
の話だった。当然、中古しか手には入らないくらい時間が経過していたのだ。

ある時、オーディオ雑誌に掲載されていたお店の広告。その店内を写した写真にこのアンプが写っていたの
で、売り物かどうか、値段はいくらかと問い合わせたのがきっかけで、相棒の実家のある石川県にあるオーデ
ィオショップに、相棒の帰省の時についでに出かけた。

残念ながら、写真のアンプは売り物ではなく、その日はひとしきりオーディオ談義をして店を後にした。

そして、後日その店のお客さんで、このアンプを所有している方が手放しても良いと話しているという連絡が入
り、いろいろと検討した挙句に購入した。

これも、すでに14-15年前に手に入れたものだ
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JENSEN G610a。

スピーカーは、珍品と呼んでも差しさわりの無いものだと思う。

購入直後に、大阪・日本橋の老舗オーディオ店で、このスピーカーに合わせるとしたら「どんなアンプが良い
か」と問うと、年配の店員氏が、「現物の音を聞いたことないスピーカーやから、なんともよう言わんわぁ」と来
た・・・正直な人だ。

アメリカのJENSEN社が1950年年代に発売したもので、このモデルは初代の610から少し進化した二代目
となる610aであり、多分生産された時期は、1959年-60年あたりだろう。私が生まれたのが62年なので、
私より年寄りである。

この610aの後には、610bが作られたが、その後あまりにコストがかかるということもあり、生産は終了した。
1980年代に日本のオーディオ関係の会社が、JENSEN社に保管されていた補修用の部品を用いて、再生
産してもらったのが610cと言われているが、真偽は不明。

日本に正規輸入されたのは、610bかららしく、その当時の価格は箱に入っていない、スピーカーの部品状態
で1本19万円台だったという。大卒の初任給が1万円に満たない時代だったそうだ・・・ほんとうだろうか???

アメリカが古きよき豊かな国だった時代、上層部から物量を投入して最高のスピーカーを作れと言って作らせ
たモノだといううわさもあるが、これまた真偽のほどは不明。なんせ、生まれる前の話だ。

日本での評判は、二分されていたようだ。

素晴らしい潜在能力を持ち、独特の響きを奏で、「バイオリンの音は秀逸だ」とか、「打撃音の再生はリアル
だ」と言う話もあれば、まったく低音が鳴らない。あまりに、鳴らしこみ(エージング)に時間がかかり、低音が良
い音で鳴り出すまで待てず、放り出した人が大半だったという話もあるし、「怪鳥の叫びと称され」音自体が、
ほめられたものではなかったという話もある。

確かに、私にしてみれば、いまスタンダードな我が家の音だと勝手に思っているが、はたして万人が聞いてよ
い音が鳴っているのかどうかなど、まったく知る由も無い。

有る意味で、オーディオなど独りよがりで、自己満足であっても、だれにも文句言われる筋合いはない・・・自
分が満足していれば、OKなんだから。

そりゃ、よほどの仲でないかぎり、人の家に来て、音を聞かせられて「ひどい音だな~」と、ストレートに言う人
がそうそういるわけは無い。聞かせた本人は「どう?? どう?? ねっ、言ったとおりいい音でしょ」みたいな顔し
て、レコードに針を下ろしているのだから・・・・

パワーアンプのMB300もそうだったが、このスピーカーも一目ぼれだった。

手に入るとは思ってもいなかったが、会社の先輩が持っていたのをある日突然譲ってやると言い出した。当時
の市価がいくらかなんてわからないというか、ほとんど市場に出ていない製品で、妥当な価格というのが把握
できない。提示された値段は、それなりに高額であり、即座に買うといえるものではなかった・・・・

値切り交渉を会社で顔を合わすたびに続けて、最初の値段より3割は安く値切ることに成功した・・・

それ以来、我が家のオーディオの顔となっている。

笑ってしまうのは、数ヵ月後、その先輩は手放したことを後悔して、またどこかから同じスピーカーを見つけて
きて購入していた・・・・

その本人(すでに定年しているが、暇つぶしに会社に来ている)と先日、帰宅時にばったり会って、話しながら
駅まで歩いた。「まだ、あれ・・・つこうとるんかい」「あたりまえやん、ほかになにがあるん」「うちにも、まだある
わっ」なんて、たわいない会話をつづけて・・・
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by hunau | 2007-12-15 18:26 | オーディオ


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