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2011年 03月 20日
生きている
 私は、生きています。

 本来なら鈴鹿サーキットにフォーミュラ・ニッポンの開幕前テストとモースポーツ感謝デーに出かけるはずだった東日本大震災直後の12日。中止が決定し、その日は一日コタツにもぐりこみテレビの前で何もせずに、じーっと、ひたすらじーっと被災地のニュースを見続けていた。

 泣いていたのか、居眠りしていたのかわからない時間帯も多くあり、途中で記憶が無い時間帯もあったが、何時間座っていたのか、わからないくらいテレビのニュースを見続けた。

 同じ映像ばかりの繰り返しに脳が麻痺してしまうのではないかと、感情がなくなってしまうのではないかと、思ったが、そこまで私も薄情な人間ではなかったようだ、何度見ても何度見ても、その衝撃は薄れず、悲しみだけが深く深く心のどこかに積もっていった。

 あれからすでに10日ほど日が経っているが、悲しみが心のどこかに積もる一方で、体調が思わしくなく、なんともいえない押し潰されそうな感情に支配されている。

 それではいけない。

 生きている以上は、通常の生活にもどり、できれば、いつも以上のナニかをしなければいけない、そういうあせりが心に広がると、今度はまた別の重いものが私を支配しようとする。

 東日本大震災の被害や亡くなった方の悔しさ、被災した方の苦しみを忘れてはいけないが、それに支配されてはいけない。自分がやるべきことは、特別じゃない日常を普通に暮らすことだ。

 これから何年も何年もかかる復興を進め、成し遂げるためには、日本には力が必要で元気が必要なのだから、元気が出ることを否定してはいけない。

 笑ってもいいし、楽しんでもいい。

 自分や周りの人たちが健康でいられるように、精神の平静を保つために自粛ムードを過剰に広げてはいけない。節電や買占めをしないという自粛と、笑ってはいけない、楽しんではいけないなどという自粛は、次元が違う。

 震源を中心に広がった日本中の悲しみなら、震源から遠いところから、笑顔を震源に向けて届けよう、日本全土を笑顔で埋め尽くして、震源から発信されている悲しみをみんなで和らげて行こう。

 泣いて、泣いて、泣いて、泣いて、それでも笑って、笑顔を力に

 無力な写真家の妄想です

by hunau | 2011-03-20 15:10 | 日常


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