世界一の興行を見せてくれるF1サーカス。
しかし、彼らの厳格で緻密な運営は、観客が入れない聖域だけの話・・・??
一般的な観客は、開催サーキットが面倒を見るのが、この興行の決まりのようです。
今年、初開催となって富士スピードウエイが導入した観戦システム・・・
観客は、すべてバスで送迎される。たとえチケットがあっても、歩いてゲートを通過することは
許されない。チケットで指定された乗車場所からバスに乗った観客のみがゲートを通過できる。
数万人単位、いや10万人オーバーの観客を、スムーズに滞ることなく、バスですべて送迎で
きると本当に考えたのでしょうか・・・・ありえないことだと思います。
関係のない話かもしれませんが、阪神大震災の際に寸断された鉄路の区間をバスで補いました。
私もやむを得ない事情があり、この経路を使って出かけることになり、体験することになりま
したが、その時に鉄路の持つ輸送能力とバスの能力の大きな差をまざまざと感じました。
いま午後8時です・・・予選が終了したのが午後3時過ぎ・・・すでに5時間近く経過している。
天候は悪く、寒い中、この時間にまだ帰宅のために乗るバスをまっているという情報が入って
きました(携帯電話で情報発信できる時代ならではですね)・・・そんな・・・体調を崩しますよ。
確かに去年の鈴鹿も最後ということも有って、ここ数年では考えられないくらいの数の観客で
埋まりまして、凄い人数でしたが、鈴鹿は歩いて最寄の駅に向かったり、車中泊することも
可能だったりと、さまざまなスタイルで観戦することができました。それに、土曜日から日曜日
にかけて、サーキットは終夜出入りが出来て朝までサーキットの中ですごして決勝を迎える
ことも出来ました。もちろん、周辺地域の協力体制も強力なものでしたし、20年という経験が
作り上げたものだったのも確かだったと思います。開催当初は、きっといろんな問題が噴出し
ていたでしょう・・・それを、今は私たちが知らないだけなのかもしれません。
しかし、たとえ富士スピードウエイが初開催だったとしても、これはクリアしておかねばならない
課題の最優先事項のはずではないかと感じます。
明日・・・決勝は15万人近くの観客が訪れると予想されます。
こんなことは想像したくはありませんが、スタートに間に合わないお客さんが出るのではないか、
決勝終了後、予定していた電車や飛行機、新幹線、深夜バスなどの帰宅手段に間に合わな
い人が出るのでは・・・と心配は尽きません。
09年から鈴鹿と交互に開催することが決まっていますが、既に来年は鈴鹿と言い出している
人もいます。富士は、もう一度観客輸送について検討しなおしてから、開催すべきだと・・・
まだ、決勝が終わっていないのに・・・